多くの不用品回収サービスでは、単品での回収だけでなく定額積み放題のパックプランも設けています。不用品が大量にある人にとっては、パックプランがお得でしょう。パックプランは業者によって内容が異なるため、事前のリサーチが重要です。この記事では、パックプランの意味や回収できる不用品の量、依頼人の注意点や費用を安くするコツについて解説します。
この記事を読んで分かること
多くの不用品回収業者が用意している料金プランは「パック」「単品」の2種類です。呼び方が微妙に変わるとしても、ほとんどの業者はこれらの料金設定で依頼を受け付けています。この段落では、それぞれの内容を紹介します。
不用品1個あたりの料金ではなく、一定額を業者から事前に提示される方式が「パックプラン」です。不用品回収業者の場合は「トラックの荷台いっぱいに不用品を載せて回収する」サービスについての料金を示していることが一般的です。定められた積載量の範囲では、回収にかかる料金は変わりません。なお「パックプラン」の名称は業者によって異なり、「定額プラン」「積み放題プラン」などと表現されているケースも少なくありません。ただし、いずれのプランも内容はほぼ同じです。
パックプランは、トラックの種類によって料金と積める不用品の量が左右されます。また、業者ごとで依頼人に対応可能なトラックの種類も変わってきます。どの業者がどの程度のトラックを使っているのか、調べておくことが大事です。そして、パックプランのメリットは「安く大量の不用品を処分できる」点です。分別や搬出を依頼人側で行う必要もなく、手軽なプランだと言えるでしょう。
不用品の種類ごとに設定料金を支払うサービスが「単品プラン」です。ほとんどの業者が1品から対応しています。単品プランのメリットは「量が少ないときにお得」であることです。パックプランを頼むほど不用品の量が多くないのであれば、単品プランを検討しましょう。また、単品プランもパックプランと同じく、日時を指定できたり搬出を頼めたりします。自治体による粗大ゴミ回収よりも融通が利き、忙しい人にも便利だと言えます。
不用品回収のパックプランでは、軽トラックや2tトラック、4tトラックが使用される傾向にあります。ただ、プランに詳しくない人は、どのトラックがどれほどの量を積み込めるのか想像しにくいでしょう。それに「大きいトラックほど便利」というわけでもありません。ここからは、トラックごとの回収可能な量と費用相場を解説します。
まず、軽トラックの積載量は1.5~2立方メートルほどです。荷台がオープンなので、高さのある不用品も積めるのは強みでしょう。ただし、軽トラックの荷台は広さがそれほどありません。不用品の量が少ないときの回収に向いている車体です。軽トラックのパック料金は、相場が1万5000~2万5000円ほどです。さらに、作業スタッフは基本的に1人であり、費用を抑えたいときに向いています。
その一方で、最大積載量が350キロなのはデメリットです。ここには運転手の体重も含まれます。重量のある不用品をいくつも回収してほしいときには、可能かどうかを事前に相談しておきましょう。場合によっては、さらに大きなトラックを用意してもらう必要が出てきます。
軽トラックよりも大きな車体が2tトラックです。積載量は3~4立方メートルほどで、軽トラックの約2倍です。1LDKいっぱい程度の荷物なら、余裕をもって積み込めます。大量の不用品を一気に回収してほしいときには、2tで考えましょう。なお、2tトラックのパック料金は相場が3万~5万円ほどです。作業スタッフは2人の場合が多く、人件費が増えるため軽トラックよりもやや割高です。
注意点としては、業者ごとに2tトラックの仕様が異なることです。サイズや形状、最大積載量にはばらつきがあり、予想よりも回収可能な量が少ないこともありえます。「2tトラックならたくさん回収してもらえるはず」と思い込んでいると、トラブルの元です。事前にトラックの特徴をしっかり聞き出しておきましょう。
不用品回収業者が使っているなかでは、最大級のサイズが4tトラックです。積載量はかなり多く、軽トラック4台分ほどの不用品を回収可能です。家1軒分の不用品をすべて回収してほしいときにも対応できるでしょう。ただし、費用の相場は6万~8万ほどで、ほかのトラックよりも高くなります。作業スタッフは基本的に2人です。また、4tトラックはすべての不用品回収業者が所有しているわけではありません。引っ越しにも使えるほどの大きさなので管理するスペースが必要なうえ、運転には中型免許も必須だからです。依頼する予定の業者が4tトラックを持っているのか、忘れずに問い合わせておきましょう。
さまざまな面で、不用品回収のパックプランはお得です。ただし、思わぬ落とし穴もあるので気をつけましょう。場合によっては、別のプランを選択するほうが格安になるのです。ここからは、パックプランを利用する際の注意点について解説します。
パックプランは原則的に定額制です。つまり、決められた積載量のなかであれば、不用品がどれだけあっても料金は変わらないケースが多いです。ただし、パックプランのなかに何が含まれているかは業者によって異なります。たとえば、搬出作業費や出張費を別に請求される場合もあるでしょう。エレベーターがない場合は作業の手間が増えるので、階段料金も発生しかねません。さらに、家具を解体しなければトラックに載せられないときは、その作業費も加わってきます。これらの追加料金を把握しておかないと、請求されてからトラブルになる可能性もあります。
そのほかでは、家電のリサイクル料金についても注意しておかなければなりません。テレビやエアコンなどの一部製品は、家電リサイクル法の対象です。回収後、リサイクルに出さなくてはならないので手間賃が加わります。
トラックに積み込める不用品の量、種類も押さえておきたいところです。なぜなら、どの不用品をどれくらい積み込めるかは、トラックのサイズや形状に委ねられるからです。知らないままパックプランを頼んでしまうと、当日になってからトラブルが起きてしまうかもしれません。また、パックプランに見合った量を回収してもらえるか、計算しておくことも大事です。不用品が多すぎると、パックプランでは収まりきらず、後で追加料金を請求されかねません。その一方で、少なすぎる場合もかえって割高になってしまいます。単品プランで済ませたほうが得だったというケースも出てくるでしょう。
さらに、危険物や液体状のもの、医療系の廃棄物や動物などは、取り扱っている業者が限られてきます。業者に知らせておかないと、作業の日になってから回収を拒まれることもあります。業者で積み込める不用品の種類、数を調べておきましょう。
ごくまれに、違法行為を行っている不用品回収業者もいます。こうした相手に依頼してしまうと、後からトラブルに巻き込まれるリスクが出てきます。そもそも、一般家庭の不用品を回収するには、市区町村から「一般廃棄物収集運搬業許可」を取得しなければなりません。しかし、業者のなかには許可を取らないまま営業しているところもあります。これらの業者が「違法業者」に該当します。
違法業者はモラルの意識が薄く、不当な高額請求をしてくることも少なくありません。たとえ料金が安くても、不用品を不法投棄している可能性があります。その場合は、依頼した側の罪になってしまうこともあるのです。怪しい業者は最初から利用しないようにするのが安全です。違法業者に関わらないためには、市区町村がホームページで公表している委託先の業者を選びましょう。あるいは、ホームページで一般廃棄物収集運搬業許可証の有無をチェックすることも肝心です。
まずは「なるべく自分でゴミを捨てておくこと」です。パックプランはトラックの積載量に応じて料金が設定されています。すなわち、不用品の量が多くなるほど費用も高くなってしまいます。事前に少しでも不用品の量を減らしておけば、高額プランを選ぶ必要もありません。処分するのが面倒な場合は、フリマアプリを利用するのもひとつの方法です。まだ使える家具、家電などはフリマアプリで買い手を見つけることも可能でしょう。
次に「不用品回収業者の作業量を減らす」ように工夫します。自分で不用品を玄関まで搬出し、業者に引き取ってもらうようにすれば相手の作業量は減ります。階段料金やスタッフ追加料金も、依頼人自身が動くことで節約可能です。そして「見積もりの比較検討」も心がけましょう。複数の業者に見積もりを頼めば、適正な料金が見えてきます。それぞれのサービスも比べられますし、価格交渉もしやすくなります。相場を知るためにも、見積もりの比較検討は重要です。
不用品回収を行う「不用品回収相談所」は、詳しい見積もりで依頼人の信頼を得てきました。見積もり段階で発生する作業と、それらに応じた費用を細かく算出しています。依頼人は費用の総額を把握してから、正式に作業を任せられます。追加料金がかかることは少なく、安心して回収を任せられる業者を紹介してくれます。さらに、不用品回収相談所は市区町村から一般廃棄物収集運搬業許可を得た正規業者を紹介してくれます。万が一、依頼人が違法行為に加担してしまう心配もありません。もちろん、悪質なトラブルに巻き込まれるリスクもゼロです。
大量の不用品を一斉処分したいときには、単品ではなくパックプランを検討しましょう。そのかわり、パックプランは追加料金に関するトラブルも少なくありません。見積もり段階で業者から依頼できる内容を聞き出しておくことが大切です。不用品回収相談所なら見積もりを詳しく作成でき、追加料金の心配がないので安心して回収を任せられます。